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自己破産の申立てはいつ行うのが良いのでしょうか?

  • 文責:弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2022年2月1日

1 自己破産の申立てをするまでの流れ

弁護士に自己破産の申立てを依頼する場合、自己破産に必要な資料を揃えることと、自己破産のための費用を調達することを並行して行います。

自己破産のために必要な書類の中には、家計簿があります。

一般的には、申し立て直前2か月分の家計簿を裁判所に提出する必要がありますので、準備には最低2か月かかります(もともと家計簿をつけていた場合は例外)。

また、弁護士に自己破産を依頼するための費用について、法テラスを利用する場合を除くと、多くの場合は毎月積み立てる方式で調達します。

委任契約後、弁護士が債権者に対して受任通知を送付するとともに、毎月数万円を、数か月間積み立てるということが多いです。

つまり、委任契約~自己破産の申立てまでには、数か月程度の期間を要することが多くみられます。

2 申立てまでの期間が長いことのリスク

弁護士に自己破産の依頼をして、弁護士から債権者へ受任通知を送付すると、返済の請求が止まります。

通常、請求が止まったことにより、債権者に支払わなくてよくなった金銭の一部を、自己破産のための弁護士費用に充てることが多いです。

もっとも、債権者側からみれば、自己破産申立てまでの間、滞納状態が続くことを意味します。

そして、長期間にわたって自己破産申立てがなされないと、本当に自己破産を申立てるのかということについて、疑いを持つようになります。

場合によっては、訴訟を提起し、債務名義を取得して、強制執行手続きにより給与債権等から貸金の回収を試みることもあります。

こうなると、破産管財事件となってしまい、否認権行使の対象となることもあります。

そのため、弁護士に自己破産の依頼をした場合には、あまり期間を空けずに申立てを行った方が得策です。

未だ預貯金等にある程度余裕がある場合には、これを弁護士に依頼するための費用に充てたり、場合によっては、ご親族の方等から支援を受けて自己破産の申立てのための費用に充てたりするということもあります。

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