刑事事件を弁護士に依頼する場合の流れ
1 ご相談の予約
まずは、弁護士事務所にお問い合わせいただき、ご相談の予約をする必要があります。
電話による問い合わせが多いと思いますが、弁護士事務所によってはメールやラインなどの方法でも問い合わせることができます。
通常、問い合わせ方法は弁護士事務所のホームページに掲載されているので、ご予約の際にはご確認されるとよいと思います。
また、刑事事件では逮捕されるなど予測できないことが突然起きるため、至急ご相談されたいとして、飛び込みで弁護士事務所に来所される方もいます。
対応可能な弁護士がいればよいのですが、そうでないこともあり、できるかぎり事前にお問い合わせされることをおすすめします。
ご相談の予約の際には、お名前や連絡先等を確認させていただいた上で、ご相談の日時の調整を行います。
なお、法律相談にかかる費用は弁護士事務所ごとに異なるため、ご相談の予約の際に確認しておきましょう。
2 弁護士とのご相談
法律相談では、弁護士事務所にお越しいただくこともあれば、電話にて相談対応が行われることもあります。
ご相談では、弁護士が事案の詳細をヒアリングした上で、今後の刑事手続の流れを説明したり、弁護活動の方針等についてご提案します。
相談時間を有効に活用するため、弁護士に尋ねたい事柄や事案の概要を事前にメモなどにまとめておくことをおすすめします。
また、弁護士から、ご依頼された場合の費用についてもご説明があります。
後々にトラブルにならないよう、費用面で不明な点があれば、きちんと確認するようにしましょう。
3 委任契約書の取り交わし
ご相談の上で、その弁護士に刑事弁護を依頼するお考えであれば、委任契約書を作成いたします。
ご本人が来所された場合には、ご本人に委任契約書に加えて、弁護人選任届にも署名等いただきます。
仮に、ご本人が逮捕・勾留され、ご家族との間で委任契約書を取り交わした場合、ご家族に弁護人選任届に署名いただくことも可能ですが、ご本人の意思確認のため、接見してご本人に弁護人選任届に署名をいただくことが多いと思います。
4 弁護士法人心にご相談ください
刑事事件は時間との勝負であり、できるかぎり早いタイミングで刑事弁護を依頼し、アドバイスを受けた上でしっかりと方針を立てる必要があります。
弁護士法人心では、刑事弁護に関して経験豊富な弁護士が迅速に対応いたしますので、刑事件でお困りの場合には、お気軽にご連絡ください。
警察からの呼び出しには応じないといけないのか
1 最初に確認すべき事項
どのような立場で呼び出されているのかによって考え方が変わってきますので、警察からの呼び出しがあった場合には、まずはそれを確認することが大切です。
警察から呼び出される場合、具体的には、
- ①犯罪の嫌疑をかけられている「被疑者(容疑者)」として呼び出されている
- ②第三者が被疑者の事件についての「参考人」として呼び出されている
の2つのパターンがあります。
2 被疑者の場合
⑴ 任意出頭と逮捕について
警察からの呼び出しがあり、罪を犯したと疑われている場合には、警察から「任意出頭」を求められていることになります。
逮捕令状を示されていない状況での呼び出しは、「任意」のものですので、警察からの呼び出しに応じる法的義務はありません。
そのため、拒否することも可能です。
ただし、「任意出頭」を拒否したことを理由に罪証隠滅や逃亡の可能性があると判断された場合には、逮捕状を請求されて逮捕される可能性もあります。
罪証隠滅、逃亡の可能性を疑われないよう呼び出しに応じるという考え方もあります。
⑵ 事情聴取時の注意点
警察からの呼び出しに応じ、事情聴取を受けた場合、事情聴取の際に作成された供述調書は裁判等で重要な証拠になります。
そのため、供述調書に、自分が話したことと少しでも違うことが書かれている場合やニュアンスが異なる場合には、訂正を求めたり、訂正してもらえない場合には供述調書への署名を拒否したりすることが重要になる場合があります。
作成された供述調書に署名してしまうと、その後、記載された内容が誤っていることを立証するのは大変です。
後の取り調べで訂正するようなことを伝えたとしても、信用性が低いものと取り扱われてしまうおそれがあります。
最初から誤った供述調書が作成されないよう注意していく必要があります。
3 参考人の場合
参考人として呼び出しを受けている場合には、警察から事件の捜査への協力を求められている状況になります。
捜査に協力する義務があるわけではありませんので、呼び出しを拒否することができます。
また、呼び出しに応じる場合でも、都合のよい日時等を指定できる場合も多いです。
4 弁護士に相談することをご検討ください
警察から呼び出され、どのように事情聴取を受ければよいのか不安に思われることも多いと思います。
そのような場合には、一度弁護士に相談してから呼び出しに応じるのも一つの方法です。
特に被疑者として呼び出しを受けている場合は、早期に弁護士に相談し、今後の対応についてサポートを受けることをおすすめします。