交通事故による死亡事案
1 自賠責保険金
死亡事案の自賠責保険金は、満額が3000万円※1です。
※1 過失が7割未満である場合
2 任意保険会社の回答金額
弁護士が介入していない場合の任意保険会社の賠償金額は、裁判基準と比べると、はるかに低額であることが少なくありません。
裁判基準については、弁護士でもない限り、よく知らない方がほとんどだと思われます。
保険会社からの提案が4000万円~5000万円であったとしても、自賠責保険金が3000万円あるために、実際に保険会社が実質負担する賠償金額はそこまで多くないという回答であることに気付かなければなりません。
弁護士が介入して裁判基準の金額を勝ち取ることができた場合には、7000万円、8000万円と金額が跳ね上がることもあります。
3 納得のいく金額を勝ち取るためには裁判で解決を
弁護士が介入したとしても、示談段階では、なかなか満足いく高い裁判基準の金額でまとまることもそう多くはないのが現状です。
裁判と聞くと、いいイメージではないかもしれませんが、皆様が想像するよりも、おおげさなものではありません。
たいていの場合、尋問(当事者や遺族に話を裁判期日で聞くこと)もなく、弁護士が何回か裁判に出席するだけで終わります。
通常の交通事故の裁判では、期間としては、だいたい半年から1年くらいかかるのですが、死亡案件の場合には、過失割合などとくに争うものが少ない場合には、最短2~3か月で終わってしまうこともあります。
死亡事件の場合、主張や証拠が最初の段階で出そろっていることが多く、あとは、慰謝料などの金額について裁判所に評価してもらうだけという状態にあるからです。
過失割合でもめていたり、他の項目でも争いになると、当然にもっと時間がかかることもありますが、多くの場合は、弁護士に全てお任せできると思ってください。
4 争われやすい項目
⑴ 過失割合
青信号や信号なしの横断歩道歩行中にひかれた場合などは、歩行者の過失が0%でほぼ間違いないのですが、歩行者が道路に飛び出してしまった場合や、バイクに乗っていて車と衝突して交通事故が起き、歩行者やバイク運転者が亡くなった場合などは、交通弱者側にもいくらかの過失が発生してしまいます。
その過失を有利に修正するためには、弁護士の力を借りなければならないでしょう。
⑵ 慰謝料
死亡慰謝料については、弁護士が入っていない場合には、裁判基準よりもかなり低額な提案しかなされないことが少なくありません。
弁護士が介入していても、残念ながら裁判基準に数百万円足りない提案しかなされないということもあります。
この場合には、裁判で決着をつければ、裁判所が裁判基準での和解案を提示してくれることもありますので、示談にこだわらずに、速やかに訴訟提起をする方が得策といえます。
⑶ 逸失利益
パートをされている主婦の方や、高齢の主婦の方の場合、家事労働についての基礎収入が省略され、低い金額でしか逸失利益が計上されていない場合があります。
会社員の方の退職金差額の逸失利益については、そもそも計上されていないこともあります。
5 弁護士法人心にご相談ください
柏にお住まいの方をはじめ、その他の地域での方でも、死亡事案について、適切妥当な賠償金額を勝ち取るためには、経験豊富な交通事故に強い弁護士が多数所属している当法人にお任せください。
弁護士法人心では、交通事故事件のみを集中的に取り扱う交通事故チームの弁護士がご相談に乗らせていただいております。
交通事故における死亡事件は、怪我の件と比較して圧倒的に少なく、交通事故における死亡事件を複数回取り扱ったことのある弁護士は一般的には稀になります。
当法人の交通事故チームの弁護士は、各々が複数回交通事故の死亡案件を取り扱ったことがあるのに加え、交通事故チーム内で研修を開き、お互いの持っている事件から得られた知見やノウハウを共有しています。
そのため、様々な交通事故の死亡案件に関する知識やノウハウを所有しており、その経験をもとに交通事故死亡事件の被害者遺族の方のお力にならせていただいております。
交通事故の死亡案件でお悩みの方は、ぜひ遠慮なく弁護士法人心までご相談ください。
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