協議離婚

日本では，夫婦が合意して離婚届に署名押印し，これを市役所等に提出すれば夫婦は離婚できます。

これを協議離婚と言います。

国によっては，離婚するためには裁判所等の手続きを経なければならないと定めているところもある中で，この制度は非常に離婚しやすい制度であるといえます。

協議離婚の最大のメリットは，すぐに離婚できることです。

配偶者が同意すれば，市役所等で離婚届を受け取り，これに二人でサインをして，その他必要事項を記載し提出すればその日のうちに離婚ができます。

調停離婚，裁判離婚になると，数ヶ月から数年かかる場合もあることを考えると，これは非常に大きなメリットといえます。

協議離婚は，すぐに離婚できる反面，十分に条件を検討することなく離婚してしまい，後に養育費や財産分与を巡ったトラブルになりやすいデメリットがあります。

とくに，養育費や財産分与について，合意したのであれば明確に離婚協議書等を作成し，これを明確にしておく必要があります。

また，養育費や財産分与を話し合わずに，または曖昧にして離婚してしまうと，後に養育費が支払われなかったり，財産分与が行われなかったりといったトラブルが生じる可能性があります。

協議離婚の際には，上記のようなトラブルになることを避けるため，離婚に強い弁護士に相談して取り決める事項に漏れがないか確認するとともに，合意を明確にするため，離婚についての協議書の作成を依頼する，必要があれば公正証書を作成するなどしたほうが良いといえます。