債務の状況を調査する方法
1 債務整理の際には、債務全体の状況把握が必要
債務整理は、大きく分けて任意整理、個人再生、自己破産の3つがあります。
いずれの場合においても、債務全体の情報、すなわち、どれだけの債権者に対し、それぞれいくら借り入れているのかを把握する必要があります。
なぜなら、個人再生、自己破産の場合は、すべての債権者の情報が求められますし、任意整理の場合であっても、支払原資を把握するうえで、どの債権者に対して、現在毎月いくらの返済が必要となっているかを整理しなければいけないからです。
2 債務の調査方法
どこからどれだけ借り入れたかが分からなくなってしまっているという場合、債務の状況の調べ方は、大きく分けて2つあります。
借入先がそれほど多くない場合に有効なのは、手元のカード類、請求書・領収書、アプリを見ることです。
この方法は、ご自宅を探すことですぐに実行可能です。
そして、上記の手がかりをもとに判明した債権者と思しき相手に、現在債務があるかを問い合わせることで、債務の有無や金額を調べることができます。
しかし、ご自宅に物が多い場合や何度も引っ越しをされたなど、債権者に関する資料が見つけられない場合や、数年前に滞納したまま債権者からの連絡がない場合などは、別の方法での調査が必要です。
このような場合、信用情報を取得することが有効です。
信用情報とは、CIC、JICC、全国銀行協会という機関が有している情報で、ある債務者が、どの債権者に対して、いくらの債務を有しているのか等の情報が記載されています。
信用情報の開示を求める方法は、各信用情報センターのホームページから確認できます。
参考リンク:CIC・情報開示とは
参考リンク:JICC・開示を申し込む
参考リンク:全国銀行協会・本人開示の手続き
信用情報があれば、少なくとも加盟業者に対しては、債務の状況がある程度明らかになりますので、債務がある貸金業者等に対して受任通知を送付し、債務整理を行うことが可能になります。
ただし、個人からの借入や、違法業者(いわゆるヤミ金)の情報は信用情報を用いても調査できないので、注意が必要です。
借金が時効にかかるまでの年数 借金返済が滞っている方のご相談